茶碗蒸しに欠かせない銀杏。古くから薬用にも用いられてきましたが、「食べ過ぎは良くない」という話を聞いたことはありませんか? それは、中毒を起こす可能性があるからなのです。
中毒の原因は長い間不明でしたが、近年、銀杏に含まれる有毒成分「4’-MPN」(アンチビタミンB6の一種)であることが明らかになりました。この有毒成分は熱に強いため、煮ても焼いても消滅しません。
中毒を起こす量は不明ですが、小さな子どもが5~6個程度を食べて中毒を起こした例があるとする研究があります。
症状は、主におう吐と痙攣(けいれん)で、特に痙攣が繰り返されることが多いようです。これらの症状は、銀杏を食べて1~12時間後に表れ、約半数は24時間以内に回復しますが、わずかながら死亡例があるので、注意が必要です。
症状が見られたときは、吐かせると痙攣を誘発するので、なるべく吐かせないようにして、病院に行くことをお勧めします。
旬の銀杏は大変に美味しいものですが、幼児にあげることは避け、大人が適量を楽しみましょう。
引用サイト:過去の「子ども安全メール from 消費者庁」2011年11月2日配信より
(http://www.caa.go.jp/kodomo/mail/past/)